今回のテーマは、オーディオの音を良くするコツです。
私自身「音がどうも納得しきれないんだよなぁー」と思いつつ1年近くも面倒で放置していました。。
というのも音質って、目で見えるものではないので、定量化が難しく何をどうすれば好みの音になるのかさっぱり分かりません。
しかも、お金をかければかけるだけ良くなるわけでもないんですよね。
そこでこの記事では、熱くオーディオ議論をしている掲示板等のネット上で見た意見を元に、簡単に音質改善できる方法をいくつかご紹介していきたいと思います。
音質について
まずは、そもそも音質ってなんだろう。。
Wikipediaによれば、
音質(おんしつ、英: sound quality)とは音や声の品質を表し、多くの場合電子機器などのオーディオ出力や音声出力の良し悪しの意味で用いられる。品質の内容はアプリケーションにより異なり、高音質のオーディオ機器では聴感上の原音への近さが、電話では明瞭度や了解度が重要になる。
とのことで、音の再現性や聴感の良さを高めていけば、高音質で良いオーディオになるってことですね。
音質へ影響する要素
まず、音質とはどういった要素が強く作用するのかを、主観8割で体系的に表してみました。
私が考える、機材の音質への貢献度は、10の品質の音源を入力したとすれば、
スピーカー 4:
スピーカーの設置(レイアウト) 3:
アンプ 2:
その他 (DAC、スピーカーケーブル、電源ケーブルなど) 1
くらいの音質への影響度合いを持っていると考えます。
最も重要だといえるのはスピーカーで、どんなに環境が良くてもスピーカーの能力以上の音は出せません。
そして、そのスピーカーから発せられる音の波を理想的な状態で鼓膜に届ける事が重要です。
とにかくこの2点を意識すれば、残りはそれを補う程度にに過ぎないと考えています。
スピーカーと設置方法
ここでは要となるスピーカーの改善ポイントを紹介していきます。
スピーカーは心の底から気に入ったものを使う
まず、とにかくスピーカーを愛すること。
スピーカーはオーディオの要です。
これから紹介する設置レイアウトについては勿論試す価値はありますが、そもそもの限界値はスピーカーの性能で決まってしまいます。
なので、正直な話をするとスピーカーが満足出来なていないのであれば買い替えしかありません。
もし、スピーカーがイマイチだなーと思って聴いているのであれば、今すぐにでも、最高にかっこいい見た目だったり、構造だったり、いい音がするような、そのスピーカーで音楽が聴きたいと思えるものを使うのがいいと思います。
愛があればあるほど、心の底からーディオの奏でる音に心酔できることでしょう!
といっても、「愛せるスピーカーなんて上を見たらキリがないじゃん。」と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
私のスピーカーはメインはTANNOYのStirling SEという少し高級なスピーカーですが、その上にFOSTEXの小さなキットスピーカーを置いています。
この小さなスピーカーのユニットはアキバのヨドバシでコーンも潰れた状態で展示してあったのですが、その音を最初に聴いた時に本当に驚愕しました。
低音はプアもプアでどうしようもないんですが、中音域が本当にこのサイズのユニットから出ているのか疑う程に音が伝わって来るんです。
ボーカルの声が脳を直接ブルブル震わせてきて、、思わずニヤケました・・
このスピーカーユニットは単体で五千円ちょっとなので本当に安価ですが、ものすごく気に入っています。
値段に関係なく、心を揺さぶるスピーカーは絶対にあります!
足まわりで振動をコントロールする
重要な点はひとつだけ
スピーカーと床に伝わる振動をコントロールする
ということです。
直接床に置くスピーカーであれば足があるのでそこまでの問題はないのですが、机や棚の上に置く場合には、その材質が柔らかいと、箱から伝わる振動に共振してしまい、音の締まりが悪くなり音質が著しく低下してしまいます。
ウェルフロートなどの高級なスピーカーボードはたくさんありますが、今回は安価にできる対策をまとめます。
1.インシュレータ
仕様する目的はスピーカーと設置箇所の接触面積を減らすことで、スピーカーから周りに伝える振動や、逆に環境からスピーカーに伝わる振動を低減させる為です。
特にスピーカーに足が無く、設置箇所の面積が大きい場合は装着することが望ましいです。
先端が鋭くなり接触面積を極限まで低下させているものや、ゴムなどの素材を採用することで振動を減衰させるような色々なタイプがあります。
スピーカーに付属のものがあればそれで十分ですし、無ければ安価に購入できます。
10円玉で代用している人もいます。
ただし、地震などによる転倒のリスクは高まりますので、十分に注意してください。
2.オーディオボード
オーディオボードはスピーカーの設置箇所を硬くて音の吸収も少ない理想の状態にする為のものです。
スピーカーは強固なエンクロージャー(箱)に囲まれていますが、設置箇所がフローリングや畳、本棚等では、素材が柔らかく、振動が床から逃げ音質が低下します。
アスファルトと違って砂の上では踏ん張りがきかないのと同じです。
素材も天然石や人工石、木材など多種多様です。
比較してみたことはありませんが、素材が固くて重いほど、音も同じように固く締まりが強くなると言われています。(本当かな)
ただし、これによって音の締まりが良くなることは間違いなく、また集合住宅では、音の振動を床を通じてその似伝えづらくする役割も期待できますので、設置をおすすめします。
安価なもので最も有名なのは、ホームセンターにも置いてある御影石です。
ただしサイズも限られますし、買いに行くのも重くて疲れるので、そこがネックですかね。
私は、トラバーチンという大理石を切り出してオーディオボードにして貰いました。
好きなサイズを指定できるのでオススメです。
床に直接置く場合には傷が嫌なので音響用のシートを敷くのがオススメです。
スピーカーのレイアウト
最も重要なレイアウトを決めていきます。
この辺りは壁とか材質とか音響屋さんのノウハウみたいなものが強くて手探りになりがちですが、あとあと変えるのはものすごく面倒なので、根気強く位置決めしましょう!
ドイツなどのスピーカーには無指向性もスピーカーが多くありますが、基本的な箱にスピーカーユニットが付いたものは指向性があり、レイアウトによって音が大きく変わってしまいます。
このポイントは、ソファなどの聴く場所を決めて、そこから音を聴いたときに、音の中心が正面にあること、楽器やボーカルがどの辺りにあるのかが分かること(音像定位)を前提に最も音の響きが良い箇所を意識して設置することです。
基本的な配置は、自分を三角形の頂点として、二等辺三角形の後の2点にスピーカーを置き、それを自分の方向に向けます。
角度は、最大でも自分から見て2本のスピーカーは水平までとして、内側に同じ角度ずつ傾けながら調子を確認していきます。
また、同時に壁との距離も確保していきます。
これは、不要な反響を防ぐためで、なるべく後部と側面からは20cm以上距離を離します。
特にバスレフ式でバスレフポート(スピーカーの穴)が後部にあるものは、なるべく壁から遠ざけてください。
そして、高さも気にしてみると良いでしょう。
ツィーターという、高温が出る小さいユニットがあると思うのですが、それをリスニングポジションの自分の耳の高さと同じ位になるように意識すると良いと言われています。
なので、小型なスピーカーは高さを調整するスピーカースタンドというものを用いるのが一般的です。
本来は1本ずつ音を確認し、変に音が跳ね返っていないかなどをみていくのもよいのですが、流石に手間がかかりすぎてしまいますよね。
根気よく続けていくと、どこかで「おっ」と思えるポイントがあるはずです。
音の中心がずれている場合には、左右の角度を調整して、中心が正面となるように合わせてくださいね。
また、もし、部屋中に音を響かせようとしてハの字にスピーカーを設置しているのであればそれは良くないです。
音場がうまく形成されずに、いい音にはなりません。
音質を好転させる奥の手
上記の設置方法を実践したのであれば、スピーカーの性能を存分に発揮させることができ、音はかなり良くなっているのではないでしょうか?
ここまでしてもまだ、
- 音の臨場感がない
- 音の響きが足りない
- なんとなくパッとしない
と感じる場合には、スピーカーを上手くならせていない可能性があります。
スピーカーケーブルをあえて細くしてみる
まだ足りない、、そんな時の奥の手を紹介します。
ここで実践したいのは、あえてスピーカーケーブルを細くするということ。
言いたいのは、オーディオは特性を高めてもいい音にはなる訳ではないという事です。
あえて特性の悪いケーブルを使うといい音がするって「何を言ってるのかわからねーと思うが、俺も何をしているのかわからなかった」みたいな話ですが、ちゃんと私が思う根拠もあります。
せっかく他で良い機器を揃えたのにケーブルがボトルネックになって台無しになってしまうのではないか・・・
と思うかもしれません。
でも、綺麗で写りすぎるデジカメよりも、程よく曖昧に写るフィルムの写真の方が見てて落ち着く・・という事はありませんか?
理論のようなものは、ここで書くと長くなりますので別の記事に詳しく書いておきます。
スピーカーケーブルはボトルネックにならないよう太く短くが定石ですよね。
しかし、ケーブルを細くする事でアンプの駆動力が小さくなり、心地いい音に変化していきます。
ケーブル長を長くしても良いのですが、それだとコストもかかりますし、他に干渉等の色々と良くない影響があるので、長さは短めがいいと思います。(5mとか常識の範囲であれば大丈夫です。)
私は22AWGという直径がたったの0.65mmの針金のようなケーブルを使っています。
当然、当初は抵抗の少ない極太ケーブルを最初は使っていたのですが、なんとなく音の物つまらない感じがありました。
しかし、あえて線を細くしたことで、心地いい音が流れてくることに私自身びっくりしました。
ケーブルが細くなったからといって低音が出なくなるとかそんなことは全然ありません。
たった0.65mmのケーブルだって7Aの電流を流す事ができるんです。
実際にスピーカー駆動時に流れる電流は1Aも超えるのではありません。
つまりは、この狙いは高品質なスピーカーの再現性は残しつつ、ほんの少し角に丸みを持たせて耳触りのいい音にするようなイメージです。
私が使用しているのはこのケーブル。
ウェスタンエレクトリックというオーディオマニアによって神格化されている、メーカーのケーブルです。
スピーカーケーブルだけでなく、ただの配線材なんかも高値で取引されています。
おそらく1940年代のものだと思うのですが、この時代の現代には劣る素材の精製度が逆に音質に良い影響を与えてくれるなんて意見もあります。
要は抵抗が大きければいいのです。
このケーブルもただの配線材なのでスピーカー用ですらありませんが、特にメーカーにこだわりがあるわけでなく、ただ手頃な太さで単芯の丈夫なものが安価にあったので使ってみたのですが、予想を裏切られました。
オーディオは細いケーブルも、また正解になることがあります。
そのため、ベルデンやカナレ、モガミなどには細くて素晴らしいスピーカーケーブルがたくさんあります。
その他機器はお金に余裕がある人向け
最後に、DACや電源周りはお金をかけるに越した事はありませんが、よほど程度の悪いものでなければそこまで音の違いはありません。(勿論音の質が変わるのは間違いありませんが、響きなどの音の聞こえ方はあまり変化がありません)
このレベルを求めていくと底なし沼の入り口です。
某有名電源ケーブル販売店に寄ると、あたかも音が激変するかのようにセールストークを受けますが、半分洗脳みたいなものだと思っています。
勿論購入しての感想ですよ!
DAC、電源ケーブル、電源タップは一応は揃えましたが、合わせても2万円ちょっと位でしょうか。。
最低限オーディオグレードならいいかなという位です。
ここについては、投資額に対して費用対効果が低いと思います。
効果がない!とは言いませんが、切り替えスイッチでカチャカチャ比べてようやくわかるレベルです。
まとめ
今回ご紹介した方法は
- スピーカーの足回り(インシュレーター、オーディオボード)
- スピーカーのレイアウト
- スピーカーケーブル
の改善でした。
レイアウトについては今すぐ実践できますし、ご紹介したものを買っても1万円もかからないでしょう。
オーディオは理論を考えていくほど自己矛盾に頭を悩ませられる日々でした。
人によって言ってることもバラバラですし、だから、オカルトのようなオーディオ機器が売れるし、カリスマ的なケーブル専門店も成り立っています。
なので、今回は体系的にまとめられたとまでは言えませんが、投資効率の高いところから優先的に改善していくことでいい音を作ろうというお話でした。
コメント
コメント一覧 (2件)
最初にオーデオをセットする、チューナー アンプ CD 他 接続デッキ
これらが、何時もステレオ好きな、方を伺うと、全く接続が素人です
最初に全て、コンセントを共通する、 と言うのは コンセント差し込みを見ると、右が狭く左が広い、つまり 家庭の電源はロード側とグランド側とあります
これを、全てのセットの接続を共通にします、 通常アンプなどの電源スイッチは片側を切るだけです、切る側をロードに共通させます、グランド側にスイッチが有ると、電源を切っても電気が回路がロード側につながったままの、状態になります、全てロード側で切るようセットします、オンキョーのアンプは一部ひどいですよ、アンプの後ろの予備差し込み、左が狭いですよ、でたらめな設計をしている機種があります、又同じ長さの予備コンセントになった機種もあります、共通にすると アンプの後ろのアース端子が生きてきます
(元のコンセントの配線が間違っていない事が条件です、調べて下さい)
コメントいただきありがとうございます。
仰るとおり、電源周りの基本的な接続も重要な要素ですね。
合わせて同じ電源タップにスイッチング電源を入れないなども私は意識するようにしています。