Primoplan 5cm f1.9 の仕様
レンズの物知り度 | レンズの希少度 | 描写の好み度 |
★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
レンズ名 | Meyer Görlitz Primoplan 5cm f1.9 |
メーカー | Hugo Meyer Görlitz |
焦点距離 | 50mm |
開放f値 | 1.9 |
マウント | CONTAX RF(CX) LTM Exakta |
フィルター径 | 特殊(34mmが使える) |
最短撮影距離 | CONTAXの為ボディに依存 |
タイプ | Primoplan型 |
特徴 | 超希少 |
製造年 | 1934年頃 |
価格 | ★★★★★ |
レンズの特徴
このレンズを紹介できることを素直に嬉しく思います。
Primoplan 5cmは、Hugo Meyer Goerlitzが Kino Plasmatとは別ラインのスチル用として設計したPrimoplanラインの最初のレンズです。
設計者はStephan Rocshleinと、Paul Schafterと言われておりますが、その出処は諸説あります。
この5cmは他のPrimoplanとは一線を画す非常に希少なレンズで、どういった販売がされたのかはわかりませんがおそらく製造数は全マウントをあわせても100本強ではないかと言われています。
はじめにライカマウントが作られ、その後私の所有するコンタックスマウント、そして、Kine-Exaktaマウントが作られたようです。
ライカマウントは3マウントの中では数が比較的多いですが、その美しさから非常に高価です。沈胴します。
コンタックスマウントはライカマウントに比べて非常に小型の為、一見なんのレンズかもわからないような見た目をしていますが、そこが良い点でもあるかもしれません。
Exaktaマウントについては製造数32本と言われていますが、殆ど目にすることのない幻のようなレンズです。
私の持つCONTAXマウントは、692100から僅かに生産されたのみのようですが、私のもつものはそれよりも古いシリアルナンバーを持っています。
もしかしたら、LTMだったものを後改造でもしてもらったのでしょうか?
よく観察すると、2段目のローレット付近の作りが私のものは6921xxのロットとはデザインが少し異なっています。
分かりやすい所で言えば、6921xxではあやめになっているところが、私のものは平目になっています。
流石に偽物では無いと思いますが、後改造については完全に否定はできませんね。
それとこのレンズは私の使用している範囲で感じたのですが、厳密にはコンタックスマウントでもCONTAX標準の52mmではなく、ライカのレンズと同じ焦点距離(51.6mm)になっているようです。
Amedeoさんでは多くのレンズサンプルをもとに独自にCとNのフランジバックと、カムのレンズ移動量を調整しているようですが、両方試してみた所無限遠も各距離での距離計連動もNikonS用がジャストでした。
逆にCONTAX用ではメカストップ位置で無限も来ず、中間位置での距離計連動も微妙なズレが発生しました。
無限遠位置については後調整できますが、ヘリコイド移動量に対するピントはレンズ設計で決まるものですので、CONTAXマウントであっても、CONTAXボディで使用するのはあまり望ましくないように感じます。
(レンズ自体がブラックコンタックス時代のものなので、そもそもブラコン用レンズとII型以降のボディで適合しないという話に通づるものだと思います。)
描写
Primoplanは割とイメージサークルが大きいのですが、このレンズではギリギリなのでしょうか。
周辺減光がかなり大きいです。
ボケは一切うるささは感じられません。
純粋に美しいと感じます。
中央部はかなりシャープに’見えます。’
実際に解像度が高いというわけではありませんが、立体感は感じやすいと思います。
開放無限遠という難しい条件でもこの写り。
モノクロの質感や奥行き感が堪らない…
最近好きなのが松。上に黒松の力強さを画からも感じられる。
欲しいからと言ってそう簡単に手に入るものではありませんが、5.8cmとは似ているようで異なる魅力があります。
何よりコンパクトなのがとても良いです。
是非機会があれば使っていただきたいレンズです。
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