Summitar 5cm f2 の仕様
レンズの物知り度 | レンズの希少度 | 描写の好み度 |
★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ |
レンズ名 | Summitar 5cm f2 |
メーカー | Ernst Leitz Wetzlar |
焦点距離 | 50mm |
開放f値 | 2.0 |
マウント | LTM |
フィルター径 | 36.5mm |
最短撮影距離 | 1m |
タイプ | ダブルガウス型 |
特徴 | Max Berek最後のレンズと言われる |
製造年 | 1938-1952年頃 |
価格 | ★☆☆☆☆ |
レンズの特徴
Summitarはライカレンズの基礎を築いたMax Berekの最後の設計レンズと言われていますが、その癖が近年評価され始めたSummarや、伝説のレンズともいえるSummicronの間に挟まれ今では最も安価なライカの50mmレンズとなってしまいました。
このSummitarは戦前戦後を通じて製造されていたレンズで、ざっくりと前期後期に分けられることが多く、ガラスのコーティングの有無や、絞りがSummarのような六角絞りかそれ以降の円形絞りで大別されています。
製造数も17万本強と、数多く作られたレンズです。
このレンズは後期型に分類されるらしい、コーティングありの円形絞りのタイプです。
青いコーティングが非常に美しいです。
描写
Summarのコーティングレンズと比べると、モッタリ感が少なく非常にスッキリ写ります。
中身はほぼズミクロンの形をしていますからね。
よく写るかと思いきや、背景の街明かりにコマが出ています。ズミクロンではここまで収差は出ませんね。
同じような5-10万円コースのこの時代のライカのオールドレンズの中では、冒頭にも書いたようにやはりズマールやズミクロンの影に潜んでしまっています。
ズマールと比べればその描写性能は比べるまでもありませんが、柔らかさ(見た心地よさ)はほどよく残っています。
ズミクロンは非常によく解像しますが、硬さが気になる場面も少なくないのでそういう見方でレンズを選んで見ればよいのかなと思いました。
このレンズはライカをとりあえず欲しい人が買ってみる的な立ち位置のレンズではありますが、あえてレンズの旅を一周した人が手にとるような玄人感も醸し出しています。
偉大な写真家、木村伊兵衛氏からすれば、このレンズの線は4Bのように濃い、だそうです。
とはいえ、その良さを知るにはやはりSummarもSummicronも、そして、その他すべてのライカの50mmを使う必要があるでしょうね。笑
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