ライカとの旅のはじまり。憧れていた機材の殆どがついに手元に集まった話。

こんにちは!前のめり(@maenomelife)です!

 

私はライカが好きです。

特にLeitzの時代のレンズが大好きです。

 

ライカのレンズの良さは以前にもお話をしましたが、私がひとつ拘りを持っているのが「滲み」です。

 

滲みはいわば不完全なレンズの証拠でもあるのですが、ライカのレンズはこの滲みもコントロールしているのではと思えるほど、写真にいい味を与えてくれると感じます。

滲みがあるレンズは、光がガラスを通っているんだとその光路に思いを馳せることができます。

 

とまぁ滲みについては並々ならぬ思いがあるのですが、実際のところライカのレンズは優秀なので、滲みのあるレンズはごく一部の明るいレンズにしかほとんど見ることは有りません。

 

以前の記事ではこの滲みが出やすいレンズが揃ったことをご報告しましたが、正直突き抜けていませんでした。

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しかし、今回新しいレンズを迎え入れた事で、個人的に思う、本当に贅沢なライカの滲み玉が揃ったと思います。

 

Contents

1.SUMMILUX 35mm f1.4 1st

私が最も好きなライカのレンズです。

以前からこのレンズの2ndモデルを使ってきましたが、この1stは別格です。(値段が)

 

写りに影響のある違いといえばコーティング位ですが、一番の魅力はシルバーの真鍮製の鏡胴です。

製造本数は約7500本とかなり少ないのも高価な要因のひとつです。

 

当初は超美品のものを手に入れたのですが、希少なものなのでガンガン使いたい私には少し気を使うものでした。

そこで、きれいなものを売却して、わざわざこの使用感のあるレンズに買い替えました。

(差額でレンズフードを買いました。)

 

このコンパクトさと明るさを両立したせいか、開放においてはかなりの収差が出ることで有名なレンズです。

 

 

 

2.SUMMILUX 50mm f1.4 1st

今回買ったのが、この初代の50mmのズミルックス。通称貴婦人。

どのへんが貴婦人なのかはさっぱり分かりませんがこのレンズもなかなかに滲みます。

 

以前はこのレンズの前身のズマリット後期型を所有していましたが、やはり上を見てしまうとこの高価なズミルックスを所有したくなるのは必然でした。

 

このレンズはズマリットと後期ズミルックスの間の製品で、オリジナルの光学にも関わらず僅か2年の製造で20000本弱と、製造数はやや少なめです。

(ズマリットが75000本、後期ズミルックスが全て合わせて60000本強)

 

この個体の状態はすこぶる良いです。使用感は殆どありませんでした。

そのおかげかまだあまり撮影はしていませんが、思った以上にスッキリと写ります。

 

 

 

 

3.Hektor 7.3cm f1.9 全黒

ヘクトール7.3cmはポートレートの伝説的なレンズです。

 

製造開始は1931年と、ライツの歴史が始まって間もない頃に生まれた超高価なレンズです。

 

その製造本数は僅か7000本強と非常に少なく、また当時の高級品だったからかニーズに合わせて色や鏡胴の形など、ここでは書ききれない位様々なバリエーションが製造されました。

そんな中でも、この鏡胴が全て黒のいわゆるオールブラックモデルは、数も少なく非常に人気があります。

(通常のヘクトールの倍の価格で流通しています。)

 

そりゃぁ欲しくなりますよね。普通の使ってたってオールブラックがいいななんて思っちゃったらそこでオシマイですからね。

 

この個体はそのオールブラックで、しかもガラスの状態がすこぶる良いです。

厳密に見たら薄いヘアラインや曇りはありますけども、製造からほぼ90年とは思えない程、クリアでヌケが良いです。前玉に傷は皆無なのが写真を見てもわかると思います。

 

このレンズはレンズ構成が特殊ででっかい2枚のガラス玉の貼り合わせが3群あるのですが、そのせいかバルサム切れを発症している個体が物凄く多いです。

しかしこのヘクトールはレンズ側面近くにこそ若干見られますが、レンズの張り合わせ面についてはそういった問題も起きていなくて他の個体と比べても本当に状態が良いと感じます。

 

オールドレンズ、特にこの時代のものは曇りや傷が非常に多いので、本来の写りを維持できている個体に出会えることはあまりありません。

 

そういった意味では宝物の一つです。

 

 

 

 

旅の始まり

機材は買ってからが大切です。使ってなんぼ。

 

機材は集める、使ってすぐ売る、ひとつのものをずっと使う。

色々な付き合い方があると思いますが、私も使ってすぐ売ってきたレンズもたくさんあります。

 

でもそれは、本当に自分の手に馴染む機材に合うまでの致し方ないプロセスなのかなぁとも思います。

 

機材探しも冒険かもしれませんが、写真はカメラを買ってからが本番です。

今まではルイーダの酒場でたむろしてただけかもしれません。

 

ほしい機材はまだまだありますけど、この辺が一つの区切りなのかなぁとも思います。

 

現行レンズは適宜必要に応じて手を出すとして、思い残すところとしては、

・Thambar ライカ唯一のソフトフォーカスレンズ。滲み玉とは別のカテゴリーかな。欲しいですけど必要性というよりは鏡胴の美しさに惹かれている面の方が大きいレンズ。

・Noctilux 50mm f1.2 永遠の憧れ。球面収差やコマ収差をよく補正するために非球面を用いられていて、滲みレンズには無縁と思われがちですが、個体差によっては深い味わいが出るものもあるそうです。もし入手するなら味のある個体がいいなぁ。しかし現在の価格は3-400万円。手にしたら旅が終わりかねない。

・オールドシネレンズ Angenieux , Hugo Meyer , Dallmeyerあたりが王道でしょうか。DallmeyerのCマウントには手は出しましたが、フルサイズはどれもなかなかのお値段。特に後者2社は300万円〜というのが一般的。

 

オールドシネはライツとは別枠でまた魅力的なのですが、それこそアンジェニューを除けばスタート300万の世界なので手が出ません。

幸い宮崎光学から伝説のシネレンズ Kino-Plasmatをオマージュしたレンズが出ているので、それを入手しました。

 

ボディはライカのM10-Dを買いました。清く全てを廃した最高のカメラです。

 

これ以上のライカレンズを買うのはひとまずお終いかなぁと思いますので、ここで一区切りということでこの記事を。

 

写真いっぱい撮ろうっと。

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