モノクロネガ現像の基本

こんにちは!前のめり(@maenomelife)です!

はじめに、現像の準備は下記を前提としています。

あわせて読みたい
【完全版】ネガフィルム・リバーサル フィルムの自家現像を始めたい方向けの手順と現像用具まとめ。 ※2019年に作成した当記事ですが、2年経ちフィルム環境も変わってきたのと、色々と知識もついてきましたので、大幅に内容を改変させて頂きます。   こんにちは!前のめ...

 

ここでは、モノクロネガの現像方法を記載していきたいと思いますが、モノクロネガの現像については、多種多様な方法があり、それぞれ現像結果が微妙に異なってきます。

しかしながら、どれも基本はこの記事の通りに行っていけば大丈夫です。

 

Contents

必要な薬液

○現像液

これが多種多様なのですが、やはり代表的なのが大手フィルムメーカー富士フィルムとコダックが出しているものです。

その中でも種類はいくつかあるのですが、

これらを使えば間違いありません。

各液によっても現像時間が異なってくるのですが、インターネット上で調べると各社フィルムに対応した現像時間が出てきます。

https://www.fujifilm.com/jp/ja/consumer/films/negative-and-reversal/monochrome-condition

参考は富士ミクロファインを用います。

 

また、モノクロフィルムにはT粒子という高精細フィルムが用意されており、それぞれ富士はアクロス、コダックがTMAX、イルフォードがDELTAという名前を主に用いています。

基本的にどのフィルムもどの現像液でも現像はできるのですが、これらのフィルムを用いる場合は、上記のミクロファインやT−MAXデベロッパーといったT粒子用現像液を用いるのがオススメです。(現像時間は若干長くなりますが)

 

○停止液

created by Rinker
ミヨシ石鹸
¥334 (2024/11/10 17:43:47時点 Amazon調べ-詳細)

ポピュラーなのは酢酸ですが、私はクエン酸を推奨しています。

クエン酸は100均でも清掃用品として入手が可能で、かつ嫌な匂いもありません。

停止液は現像液の中和剤として酸性であればよいので、利便性を求める方はクエン酸をおすすめします。

 

○定着液

各社からフィクサーとして発売されていますが、私達は富士が入手が容易だと思いますので、富士がオススメです。

なおこの定着液はカラーネガポジ現像にも使えるのですが、できればそちらとは使い回さずに別で管理してください。

 

○水洗促進剤

これはモノクロにしか使いません。

 

○速乾剤

created by Rinker
富士フイルム
¥356 (2024/11/10 17:43:47時点 Amazon調べ-詳細)

これはカラーフィルムでも使えます。

最後の乾燥時に水滴が目立ちにくくなる薬液ですが使わない人も結構いるので、使用感は確かめてみてください。私は基本使っています。

 

現像工程

1.現像液、停止液、定着液、水洗促進剤、水滴防止剤の溶液を作る。

○現像液

配合比率は、パッケージに記載の通り。

使い切りサイズでは、袋一袋に対して1Lです。

粉末タイプでは、一度30〜40℃の水に溶解させ、その後常温に戻します。

常温に戻るまで時間がかかるので、前日等にやっておくのがお勧めです。

水1Lでフィルム10本程度現像できますので、2回目以降はポリビンに保存しておきましょう。

※たまに1ショット(1回現像で廃棄)の現像液もあります

 

○停止液

水1Lに対して、15g程度(適当)を溶解させます。こちらは常温でもすぐ溶けます。

 

○定着液

パッケージ規定の割合で希釈させます。

こちらは前工程の停止をきちんと行えば、フィルム50本〜使用できます。

コンスタントに現像を行っていれば、再利用時に減った分を現役で補充していくとほぼ無限に使えます。

○QW,DW

パッケージ記載のとおり。常温でOK。

 

2.事前に準備しておいたリールを巻いたタンクに現像液を入れて撹拌。

作成した現像液を注入します。なお、1Lの液ができていると思いますが、各現像タンクは必要量が決まっていて、概ねステンレスで、35mmフィルム2本で500ml、プラスチックで700mlです。

要はフィルムが浸かればOK。

 

各現像液のデータシートを検索すると18℃から24℃位までの液温が記載されていると思います。

基本的には温度が高いほうが反応が早く、結果が荒くなる傾向があります。

 

基本は記載されている範囲なら大きくは変わらないのですが、20℃前後での実施をおすすめします。

温度は冷水や温水を作った中にしばらく入れておいて調整してください。

 

時間も厳密でなくて大丈夫ですが、基本は時間は現像液を入れて排出するまでの時間で記載されています。

 

フィルムがアクロス2、現像液がミクロファインの場合には、

20℃で10分、24℃では7分となります。

 

基本的な撹拌方法としては、

現像液注入→60秒まで撹拌→60秒放置→以降10秒撹拌50秒放置の繰り返し

となります。

しかし、液や人によっては無撹拌現像や、ずっと撹拌する方もいます。

 

3.停止液を入れて撹拌。

30秒撹拌→排出

入れたらさっと撹拌して、排出します。

 

4.定着液を入れて撹拌。

現像液同様に撹拌します。

時間は5分程で大丈夫です。これはやりすぎても問題ありません。

 

5.水洗。

まずはプレ水洗。タンクに水を入れ、30秒ぐらい撹拌し、排出。

次に、水洗促進剤を入れて、60秒撹拌し、排出。

最後にタンクの蓋を空けて、フィルムに直接当たらないようにゆるやかに中の水を循環させながら水洗。(300秒〜600秒程度)

 

6.ドライウェル溶液に30秒浸す。

7.リールを1個ずつ軽く振り、水を切る

8.クリップで乾燥させる。

 

モノクロネガ現像は現像の基本

モノクロネガはカラーとはかなりプロセスが異なりますが、様々な現像液とフィルムの組み合わせから、自家現像の中でも最も奥が深いです。(カラーネガは基本的に決められた処方でしかできない)

 

液温も大気温度程度で、かつ時間も割とルーズ。そして何より、現像液が簡単に買えるので初心者が最も手を出しやすいです。

 

コツを掴んでくれば、T粒子フィルムとノーマルフィルム、そしてISO感度から、各液での必要時間がなんとなくわかってくるようになると思います。

皆さんも是非試してみてください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

コメント

コメントする

Contents
閉じる